会社案内

【はじめに】

・大東肥料株式会社は配合肥料を主体とした肥料メーカーとして、特に「有機質肥料」を原材料とした有機入り配合肥料の生産を大きな特徴として活動しております。

・「有機質肥料」には多くの施用メリットがありますが、弊社のモットーである「Earth Creation」 という言葉は、まさに農業をとおして有機質肥料のメリットを活用した循環型社会の構築に寄与したいという希望が込められています。

・ここでは、その「有機質肥料」の特徴をまとめてみました。

・肥料(肥料取締法で規定する普通肥料)には多くの種類がありますが、大きくは「化学肥料」 と「有機質肥料」に分類できます。

 また、有機質肥料には、動物由来のものと植物由来のものがあります。

 

 

・歴史的に見て、化学肥料は農業の生産力を飛躍的に高め、我が国でも戦後の食糧難などを克服するための大きな力となり、日本の経済を支えてきたと言っても過言ではありません。

・ただ、近年の農業生産が化学肥料に頼りすぎたことも事実で、生産力が向上した反面、農業の基盤である「土壌」の持つ生産力=「地力」が低下するとともに、化学肥料を一つの原因とする地下水の汚染等、地球環境への影響等が表れてきたのも事実です。

・これらの反省に立って、現在は、化学肥料に過度に依存しない「環境保全型農業」や「循環型農業」、「安全安心な農業」が求められおり、その実践農家も飛躍的に増加しています。

 これらの農業の実践には、「化学肥料」に替わる「有機質肥料」が有効な資材となりますが、「有機質肥料」も、その特徴を理解して適切に使用することが重要です。

 

 

【有機質肥料の特性と効果】
有機質肥料には色々な特性がありますが、その特性により土壌への「直接的な効果」が期待できるとともに、「間接的な効果」を発揮することが可能です。

1 有機質肥料の直接的効果

(1)「土壌・作物に優しい」肥料効果

① 総合的な栄養素供給効果(養分の種類、バランス)
有機質肥料は自然循環の産物です。植物由来の有機質は、もともと土壌中にある養分を植物に必要な種類・バランスで摂取した産物であり、動物はその植物をエサとして育ったものです。化学肥料と異なり、作物に必要な養分をすべて、バランス良く含んでいます。

② 緩やかな肥料効果(作物の生長速度に近い肥効発現)
有機質肥料の大部分は土壌中に施用された後、土壌中の微生物によって分解されてから植物に吸収されます。一方、化成肥料のほとんどが水に溶けてすぐ植物に吸収されます。
この緩やかな肥料効果が作物体の急激な成長を抑えるとともに、作物が吸収しない過剰(無駄)な肥料分が少なくなることで地下水などへの環境保全に役立ちます。

③ 肥料養分以外の成分による土壌悪化回避効果
ほとんどの化学肥料の場合、含有する成分すべてが肥料養分でなく、作物が必要とする成分(主成分)と必要としない成分(副成分)を含んでおり、作物の生長とともにこの副成分が土壌中に残留し、土壌悪化の原因となる場合があります。有機質肥料はこのような副成分を含有せず、ほとんどすべての成分が自然に帰ります。

(2)「土づくり」効果

・有機質肥料は土壌に施用されると、微生物などによって分解されてから窒素、リン酸、カリなどの養分となって作物に利用されますが、分解されにくい有機質成分は「腐植」の形で土壌中に残ります。この「腐植」が「土づくりの源」になります。

・土づくりの目的は、土壌の「地力」を高めることですが、「地力」を決定する大きな3つの要因が、土壌の「物理性」、「化学性」、「生物性」です。

・有機質肥料から供給される「腐植」は、この3つの要因に有効に働きます。

① 土壌の物理性と腐植
土壌の物理性とは、作物の根の伸長に直接関係する土の軟らかさや排水性・通気性などの性質で、土の「団粒構造」が基本になります。この団粒構造を形成するのに必要な物質「腐植」で、「腐植」が不足すると土壌は「団粒化」とは逆の「細粒化」することで、土の物理性は悪化してしまいます。

② 土壌の化学性と腐植
土壌の化学性とは、土壌中の養分の種類・量・バランスなどで、肥料中の養分が直接関係します。「腐植」が化学性に最も大きく関係するのは土壌の保肥力の大小です。土の保肥力はCEC(陽イオン交換容量)で表しますが、「腐植」のCECは土壌に比べて非常に大きく、土壌の保肥力改善効果が認められています。 腐植が適当に含まれる土壌は保肥力も適当であり、養分の管理がしやすい土壌と言えます。

③ 土壌の生物性と腐植
土壌の生物性とは、土壌中に生息する微生物などの種類や生息数などのことで、その種類によっては作物の病気等の原因(悪玉菌)ともなりますが、通常は、土壌中に含まれる物質の分解や合成、形態変化などに関与して物質循環を支える大きな役割(善玉菌)を担っています。 これらの役割を果たす土壌微生物は、主に「腐植」の中に生息するとともに「腐植」をエサにして繁殖しますので、有機物の施用が少ないと土壌中の腐植含量が減少し、微生物の数も減少します。

2 有機質肥料の間接的効果

・上述の、有機質肥料による「土壌・作物に優しい肥料効果」や「土づくり効果」の結果として、次のような間接的な効用も期待することができます

(1)「農産物の品質向上」効果

一般に、有機質肥料を使用すると、化学肥料だけを使用した場合より、農産物の品質(栄養価や食味)が向上すると言われます。
これは、有機質肥料に限らず、堆肥などの有機物を適切に施用することにより、化学肥料に比べて窒素などの養分供給が緩やかに行われることで、農産物の生育量に応じた養分吸収が行われやすいことや、有機物(腐植)による土壌の保水性や透水性が改善されることによって、安定した水分供給が維持されることなどが要因とされています。

(2)「環境保全」効果

有機質肥料の特徴である緩やかな肥料効果は、環境保全にも役立ちます。緩やかな肥料養分の供給は、化学肥料に比べて作物の吸収率が向上することで、土壌に残存する割合が減少し、土壌化学性の悪化や地下水への影響が少なくなります。
また、化学肥料の原材料は石油由来のものが多く、結果的にはCO2などの地球温暖化ガスの発生を招きますが、有機質肥料を使用することで温暖化ガス発生の抑制につながります。
同様の理由で、石油などの地球資源の保全等にもつながります。

(3)「農産物の付加価値」効果

有機質肥料で育てた農産物には、消費者の求める品質や安心・安全の面で付加価値を期待できます。「有機農産物」や「特別栽培農産物」などは認証制度を活用した事例ですが、地域全体で取り組むことにより、品質面だけでなく環境保全効果も期待することができ、その取り組みに対する消費者の農業理解を深めるとともに、農産物への付加価値も高めることが可能になります。

大東肥料株式会社 技術普及部